こちらは、成年後見人の司法書士さんからご依頼をいただいた事例です。
90歳近いご高齢のN様がお一人で住んでおられましたが、昨年体調を崩し入院されたそうで、誰も住んでいない空き家の状態になっていました。
築70年になる木造平屋建ての母屋の周りは、敷地の端から端まで庭木が生え、ジャングルのようになっていました。
その中には大きくなり過ぎた木があり、家の敷地から突き出た枝葉がご近所でトラブルなっていたそうで、N様の入院を機に、成年後見人に選ばれた司法書士さんから、トラブルになっている大木の伐採・処分をご依頼いただいたのです。
問題の大木はクロマツ、クスノキ、スダジイの3本です。クロマツは高さが25メートルくらいあり、見上げると首が痛くなるほどの高さでした。枝の幅も12メートルくらいある大木で、枝が敷地の外にまで伸びて、隣人を困らせていました。
クロマツの隣のクスノキも、高さが15メートル、枝の幅が6メートルほどありました。
二股になっているスダジイは、高さが15メートル、枝の幅は8メートルほどあり、こちらも隣の敷地に入り込んでいて、お隣を困らせていました。
3本の大木とともに、隣の塀を超えるほど、敷地のぎりぎりいっぱいまで伸び放題になっている庭木も整理することになりました。
また、敷地と道路の境界線にあった危険ブロック塀は、風化して割れ、バリバリになっており、アルカリ骨材反応がみられました。
アルカリ骨材反応は、コンクリートに起こる劣化現象の一つで、異常な膨張やひび割れなどを引き起こします。ブロックを作る材料に海の砂を用いた場合、顕著に出る現象です。横から見ると弓なりに傾いています。
このように、中に鉄筋が入っていなかったり、粗悪な材料が使われていたりする危険ブロッグは、地震などで倒れる危険性があります。そこで改修工事を行うことになりました。
工事はまず、危険ブロック塀の修理から始まりました。コンクリートブロックのうち地上から3段は基礎として残しました。壊れてないブロックはなるべく使って費用を抑えるためです。その上は取り除いて、木の伐採が終わった後フェンスを建てます。
次は敷地のぎりぎりいっぱいまで伸び放題になっていた庭木の整理です。
お隣の塀から1メートルの幅の庭木を伐採し取り除き、四方、通路のように敷地の周りを通れるようにしました。これでお隣に迷惑がかからなくなりますし、人が通れるようになったので、管理もしやすくなります。
本来ならお庭の内部まで全ての庭木を剪定・枝降ろしして、風通しよく日当たりよくするのですが、予算の関係で、近隣にご迷惑をかけない最低限の管理方法で対処することにしました。
大木の伐採・処分工事は、まず神主さんの御払いからスタートしました。木の御霊鎮めとN様のご家族や作業安全を祈願していただきました。私の過去の経験上、このクラスの大木を切る場合は、こうして神主さんに御払いをしてもらうことにしています。それだけ大木を切ることは神経をつかうものなのです。
大木の伐採は、クレーンの先に箱がついている高所作業車と、特殊なクレーン車(ラフター)を使って行います。このような特殊な作業車を用いる大木の伐採は、警察に届出が必要です。安全確保のため道路を通行止めにして工事を行わなければならないからです。
まず下から枝を小さく切って敷地の中に落としていきます。上のほうの枝は高所作業車で伐採作業を行います。このクレーンは高さ17メートルまで届き作業ができます。
昔は木に人間がじかによじ登って切っていました。命を落とす職人が出るほど危険を伴う作業で、大変神経をすり減らしていましたが、今はこのような高所作業車を用いて作業が行えるようになり、安全性が増しました。
とはいえ、角度を変えながら作業車を入れ、枝を切っていきますが、作業車が届かない部分もあり、そこは木に登って直に人間の手で切らなくてはなりません。安全を確保しながら慎重に作業を行います。
枝を取り払って1本棒の状態になったら、幹に上って切ってはラフターで吊って下ろすという作業を繰り返し、上からだんだん短くしていきます。短くなったところで最後に根元を切ります。
この作業のポイントは、幹の重さを考慮しながら切らなければならないところです。吊る幹の重さがクレーンの許容範囲を超えてしまうと、クレーンが倒れる危険性があるからです。経験と技術がものを言う難しい作業です。
スダジイも枝を落とした後、幹を短くし、最後に根元を伐採します。
それぞれの木の伐採が完了しました。一際大きかったクロマツの年輪を数えてみると、樹齢約70年でした。
クロマツの横にあったクスノキも伐採が完了しました。
アルカリ骨材反応の出ていた危険ブロック塀は、下から3段を残し、上にフェンスを設置しました。これで全ての工事は完了です。
クロマツの伐採前と伐採後です。お隣のフェンスから1メートル幅の庭木も伐採し、スペースをつくりました。
こちらはスダジイの伐採前と伐採後です。こちらも同様に、お隣から1メートル幅の庭木を取り除きました。これで庭木が伸びて、お隣の敷地に到達するまでかなり時間をかせげます。
草木で覆いつくされ、ジャングルのようになっていた門周りもすっきりしました。
ご近所に迷惑をかけていたクロマツ、クスノキ、スダジイの大木がなくなりました。また、地震が来たら倒れそうだった危険なブロック塀は、修理し安全になりました。
成年後見人の司法書士さんもホッと一安心されたようで、「最初どこの業者さんに依頼するか悩みました。最初に見積もりを依頼した業者さんは、金額が安かったのですが、追加でどんどん費用が膨らむ感じで、いったいいくらかかるのか不透明でしたが、グリーンパトロールさんは最初から金額が明確で信用できるなと思いました。
最初は大木のことしか頭になったのですが、危険なブロック塀を指摘してくれたり、敷地の端の庭木を取り除いて通路をつくるアイデアを出してくれたりなど、色々助言してくれたので助かりました。グリーンパトロールさんに依頼してよかったです。」と仰ってくださいました。
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