神奈川県藤沢市にお住まいのM様は、お庭の目隠しのご相談でお電話くださいました。
中古住宅を買われたそうで、「隣との境に目隠しを作りたいが、どんなフェンスがいいか?」というご相談です。
お隣の玄関からお庭やお部屋の中が丸見えなので、お隣からの視線を気にしなくて済むよう、背の高いフェンスを設置したい、できれば1m80cmくらいの高さが欲しいとのご希望です。
背の高いフェンスを設置する場合、気にかけていただきたいのは「閉塞感」と「圧迫感」です。まるで高い塀に囲まれているかのように閉じふさがった空間ではお庭を楽しめませんし、周囲の住民にも「見るな!」という圧迫感を与えてしまいます。
こちらのサンプル写真をご覧下さい。ウッドフェンスですと元々素材自体に木の温もりがあるので、高さがあってもナチュラルな雰囲気ですが、アルミフェンスは人工物という素材の冷たい印象から、閉塞感や圧迫感を感じがちです。
ですから、お客様が背の高いフェンスをご希望の場合、私はまずウッドフェンスをおすすめしますが、アルミフェンスがお好みでしたらこちらがおすすめです。正面から見ると隙間があいていますが、斜めから見ると隙間が見えない仕組みの特殊なフェンスです。
これですと通風性もありますし、空間に広がりを感じお庭が広く見えます。隣の借景を自分の庭に取り込んで広く見せるテクニックです。このフェンスなら背の高いものであっても空間が閉ざされず、開放感を保ちながら目隠し効果も発揮できるのです。こういうアルミフェンスはなかなかありません。
M様にウッドフェンスとこのアルミフェンスをご提案したところ、M様はこのアルミフェンスのおしゃれなデザインが気に入り、ウッドフェンスに比べると値段が高額でしたがこのアルミフェンスで作ることになりました。
一番の心配ごとだった目隠しフェンスのことが決まったので、次はお庭のご相談に移りました。
購入された住宅には、不要な古い植木がたくさんあったそうで、ご主人が休日の度にそれらの植木を抜いて処分し、半年くらいかけて更地にしたのだそうです。
慣れない方が植木の抜根処分を行うのは、かなりの労力を要し大変な事ですが、ご主人はDIYが盛んなアメリカのご出身だということで、大きな身体と腕力を武器に、力のいる木を抜く作業をやってのけたのだそうです。凄い!
敷地境界線に植わっていた木を全て抜いたことで、隣家の出入口からお庭側が丸見えになってしまい、目隠しフェンスが必要になったようです。
お庭にはもともと大きな庭石もたくさんあったそうで、動かせる大きさの物はご主人が片付けて庭の端に積んでおられました。本当に力持ちですね!
購入した当時のお庭は、雑草交じりの芝生と植木だらけのお庭でしたが、ご主人が芝生を全部剥がし処分して、防草シートをご自分で敷いて、その上に砂利をまいたのだそうです。
今後、ご主人が自分で庭全体に芝生を敷くつもりだということでしたが、芝生の面積が広範囲過ぎるので、ご主人一人の力で雑草対策するのは大変ですよ、ということをご説明しました。
ご提案した平面プランはこちらです。
ご主人が当初考えておられたのは、庭全体の4/5を芝生にして残りの1/5に砂利を敷くとデザインでしたが、それではデザイン的にあまりよろしくないので、芝生スペースを半分にして、残りの半分にウッドデッキを作ってはどうかとご提案しました。 芝生のスペースが減れば草取りも大変楽になりますし、芝生とウッドデッキの組み合わせはデザイン性が高く、かつ実用的でおすすめだからです。私のご提案をM様は気に入ってくださいました。
工事が始まりました。敷地境界線にフェンスを立てるため、植込みに残っていた植木や植物をご主人に全部片付けてもらいました。
この芝生はご主人がホームセンターで購入して張られたものです。私たちは芝生の奥のスペースにウッドデッキを作る準備をしています。
こちらのお庭は道路から3mくらい高い場所にあるため、材料の搬入に苦労しました。転落防止用のフェンスの一部をはずして材料を下から搬入したのです。
大谷石の擁壁が汚れたり壊れたりしないようにシートをかけて養生し、慎重に搬入作業を行いました。
敷地境界線の植込みがあった場所に、目隠しフェンスを立てていきます。フェンスの基礎は独立基礎を使用します。
独立基礎は200mm×200mm×1000mmのコンクリート柱で、フェンス柱が立つ内部に空間があいています。地面から10cmほど出して残りのほとんどの部分を地面の中に埋めて強度を出す構造でフェンス柱を固定します。独立基礎にフェンス柱を差しこんでモルタルで固定していきます。
ウッドデッキの下に防草シートを敷いて雑草対策します。防草シートが敷き終わったら、基礎となる束石を配置し、束石と大引きの間の束柱を作り、ウッドデッキの下地を作ります。
ウッドデッキはハードウッドのイタウバで作ります。ハードウッドといえばイペやウリンが有名ですが、イペやウリンはささくれが出やすいため、トゲが刺さらないよう靴を履いて歩く場所にしか使えません。しかしこのイタウバはしっとりとした木肌でささくれが出にくく、裸足で安心して歩けるデッキ材なので、お子さんやペットがいるお宅に適しています。
またイタウバは、木自体に油成分が多く含まれているため、他デッキ材だったら必要な4~5年に一度の塗り直しのメンテナンスが不要で、管理がとても楽です。
トゲが刺さらず安全で、ノーメンテナンスで30年長持ちする上、品薄で価格が高騰傾向にあるイペやウリンに比べると価格も手頃なため、人気急上昇しているおすすめのデッキ材なのです。
M様からウッドデッキに布団が干せる手すりが欲しいとのご希望をいただきましたので、お子さんがのってもぐらぐらしないような丈夫な手すりを作ります。
手すりの柱は床下から床上まで1本で通して作ります。普通の業者は、床下と床上の木を別々の木で作って金具でとめることがよくあります。その方が早くて簡単だからです。しかしそれでは手すりの強度が弱くなってしまいますので、頑丈な手すりにしたい場合は、このように床下から手すりの天端まで1本柱で作ります。
フェンスの色はウッドデッキに合わせてダークブラウンを選びました。正面から見ると隙間が見えますが、斜めから見ると隙間が見えなくなります。このフェンスなら、しっかり目隠ししながら開放感のあるお庭が楽しめます。
フェンスの端に背の高い木を植えるとフェンスが途切れていても違和感がなくなるので、今後フェンスより大きな木を植えるといいですよ、とアドバイスしました。
この位置に元々あった大きな庭石は、移動して撤去処分すると費用が何十万円もかかり無駄なので、このまま動かさず活かすことにしました。
ウッドデッキの床の高さはリビングの床の位置に合わせ、少し高さが高くなるため、スムーズにお庭に降りれるよう階段が必要になります。
上り下りするだけの役割なら、幅のせまい階段をつければ良いのですが、今回は芝生と同じ幅の、ステージ状の広い階段を付けました。
幅が広い階段はベンチやテーブルの代わりになるので、こしかけたりお茶を飲んだりするのに便利です。芝生と同じ幅なのでウッドデッキのどこからでも芝生に降りていけますし、デザインのつながりも良くオシャレです。
芝生の反対側、路地庭側のステップは、コストダウンのために既存の敷石を一段目の階段に利用しました。階段に使えそうなちょうどいい形と大きさの敷石が、お庭にあったのです!
ウッドデッキの床下にぐるりと幕板を張りました。幕板を張ると小動物の侵入を防げますし、見た目も良くなります。幕板を張ると床下に潜り込めなくなりますので、給排水の詰まり等のメンテナンスが必要になった時に床を解体しなくてはならなくなります。
点検口があればすぐに床下に潜り込んでメンテナンス作業ができるので、ウッドデッキの隅に点検口を作りました。ここがパカッと開く仕組みです。
ウッドデッキと目隠しフェンスの間のスペースは、ご主人がホームセンターで購入した防草シートをご自分で敷いておられました。今後砂利を買って敷く予定なのだそうです。
こちらは、ご主人ご自慢のバーベキューコンロです。アメリカから戻られる際に持って来られたそうです。本場のバーベキューをこのウッドデッキで楽しまれるのでしょうね。
隙間が空いているのにしっかり目隠ししてくれるアルミフェンスで、これからはお隣の視線を気にすることなくウッドデッキで過ごせます。
ビフォーアフターをご覧下さい。お隣の玄関から丸見えだったお庭が、目隠しフェンスで隠れました。180センチもある背の高いアルミフェンスですが、見る角度によって隙間の見え方が変わるので、しっかり目隠ししつつも風通しが良く開放感があります。
ただ広いだけだったお庭が、ウッドデッキをつくることで家族の憩いの場に変わりました。お茶をしたりバーベキューをしたり、ビニールプールを置いて水遊びしたり、家族のふれあいも一層増すことでしょう。
デッキ材は丈夫で長持ちするハードウッドの中でも、木自身が油分を多く含みしっとりとした木肌のイタウバを用いましたので、他デッキ材で作ったら必要だった4~5年に一度の塗り直しのメンテナンスの必要がなく、トゲがささらないので素足で気持ちよく過ごしていただけます。さらにイタウバの中でも特に油分が多く含まれ耐久性に優れたパラー州産のイタウバで作りましたので、ノーメンテナンスで30年以上長持ちします。
ウッドデッキと芝生のお庭が完成しました。グリーンパトロールとご主人の共同作業です。
新しいお庭にご主人もとても喜んでいただき、私は英語がわからないのですが、グットジョブやグレイト、ナイスという言葉は聞き取れました!
奥さまと2人の子どもさん、そしてワンちゃんと、楽しいガーデンライフをエンジョイしてください。
油分が多くしっとりとした木肌。ハードウッド「イタウバ」のウッドデッキ&ウッドフェンスなら素足で安心。さらにグリーンパトロールのイタウバは、耐久性に優れたパラー州産です。
グリーン・パトロールの雑草対策工事は、経験と技術のある造園職人が行い、下地の整地から使用する防草シートの品質まで徹底的にこだわっています。
防草技術に自信があるので、施工後万が一防草シートの下や隙間から雑草が生えてくる事があれば無料で対応致します。
ご相談・お見積もりは無料ですし、当社はしつこい営業も致しません。安心してお気軽にご連絡ください。