室内を装飾するのが「インテリア」なら、家の外を素敵に飾るのが「外構・エクステリア」。
門扉からフェンス、カーポートまで、外構・エクステリアの種類とデザインは豊富です。使いやすく機能的であることはもちろんのこと、人目につく場所で住む人の感性を表現するものでもあるので、外構・エクステリアは素敵にコーディネートしたいですね。
外構とは
外構(がいこう)とは、建物の周囲を構成する構造物を指します。一般の住宅でいうと「敷地内で家の外側にあるもの」、例えば門扉や門柱、塀や駐車場、玄関までのアプローチやフェンス、植栽も外構の一部です。
外構はエクステリアともいわれ、インテリアが家の中の装飾を指すのに対し、家の外側の景観を整えるものがエクステリアとなります。
外構工事には、庭のデザイン、道路や駐車場の配置、植栽、照明、水道設備など、建物とその周囲の空間を調和させるための設計や工事が含まれます。
外構は訪問客がまず最初に目にするもので、その家の第一印象を決めるいわば「顔」です。ですので外構は、建物自体のデザインと同様に重要であり、建物と一体化し調和のとれた美しい環境を作り出すことが大切です。
外構(エクステリア)の例
門柱
門柱(もんちゅう)は、門や門扉を支える柱のことです。一般的に、門や門扉の両側に設置され、門柱上部には表札や家の番地などが掲示されることがあります。
門柱は一般的に石やコンクリート、木材などで作られ、そのデザインや材質は建物や庭園の雰囲気に合わせて選ばれます。門柱には、灯りで門の周りを照らす門柱灯や、オシャレな雰囲気をプラスする装飾品が取り付けられることもあります。
門扉
門扉(もんぴ)は、門や塀の出入り口に設置される扉のことです。一般的に、門扉は門柱や塀に取り付けられ、建物やお庭の外観や防犯セキュリティを向上させる役割があります。
門扉の素材は金属、木材、プラスチックなどさまざまな種類があり、例えば装飾的な門扉や自動開閉式の門扉などデザインや機能性に応じて異なる形状やスタイルがあります。
塀
塀は、建物や敷地の境界を囲むために設置される壁のことで、プライバシーの確保やセキュリティの向上、風や騒音の遮断、景観の演出などの目的で使用されます。
塀の材料やデザインは、建物の外観や周囲の環境に合わせて選ばれることが一般的で、機能的で美しい外観を実現するための重要な要素です。
駐車場・車庫・ガレージ
駐車場は通常、建物や屋根がない場所で、車を停めるための平面のエリアを指します。一般的には、アスファルトやコンクリートなどで舗装されています。
ガレージは建物の一部であり、壁や屋根で囲まれているものを指します。車を保管するための屋内の空間であり、車庫とも呼ばれます。
カーポート
カーポートは、柱で支えられた屋根で車を雨や日光から保護する構造物で、ガレージとは異なり壁がないため建設コストが低く、取り付けや維持が容易であるというメリットがあります。
アプローチ
アプローチは、主に玄関など建物の出入り口へと続く道のことを指します。石張りやレンガ張り、コンクリート製など様々なデザインがあります。
フェンス
フェンスは、建物や敷地の周囲を囲むために設置される柵のことを指します。
フェンスは、プライバシーの確保、安全性の向上、境界の定義、装飾的な要素の追加などの目的で使用されます。
天然木や人工木で作られたウッドフェンスや、アルミ製や鉄製のフェンスなど様々な素材があり、住宅全体の雰囲気や機能、高さによって選ぶとよいです。
植栽
外構における「植栽」とは、建物や敷地の周囲に植えられる植物のことを指指ます。建物や敷地を美しく彩る美観と装飾の役割の他に、密生した高木を植えることでプライバシーを確保する役割や、風除けや日陰を作り、居住空間や庭の快適性を向上させる役割などがあります。
植栽は、外構デザインにおいて非常に重要な要素です。どんな植物を植えるかや、それらをどの位置(方角)に植えるかは、植物の生育環境や家全体の雰囲気にとって重要なポイントです。
花壇・植え込み
花壇や植え込みは、お庭で花や緑を楽しむガーデニングや家庭菜園を行う役割の他に、門周りを飾る役割があります。外構としての花壇や植え込みは、季節感を出して楽しんだり、訪問客をもてなすアイテムとしての役割もあります。
緑や花のある花壇・植え込みがある庭園や外構は、外構デザインの美しさや機能性を向上させる重要な要素であるだけでなく、心地よい居住環境を提供する役割も果たします。
ウッドデッキ・テラス
ウッドデッキやテラスは、建物の外側に設置された床のあるオープンな空間で、屋外でくつろいだりバーベキューを楽しんだり、洗濯物や布団を干したりなど、庭活用のアイテムとして利用できます。
ウッドデッキやテラスのあるお庭は、外構デザインをオシャレにし、居住空間を拡張し、居住環境を向上させる役割を果たします。
ウッドデッキにはプラスチック系材料をもとに木に似せて作られた人工木製と、天然木製とがあります。天然木にはスギやウエスタンレッドシダーなどのソフトウッドと、イペやウリン、イタウバなど防腐剤や塗装をしなくても腐らず長持ちする耐久性の高いハードウッドがあります。
テラスの床素材には、土間コンクリートやタイルやレンガ、石材などがあります。
外構デザインの種類
オープン外構
オープン外構とは、建物や敷地の外部空間を、壁やフェンスで閉じず開かれた状態でデザインされた外構のことを指します。
壁やフェンスなどによる閉じられた空間を極力減らし、広々とした開放的な空間を提供できるというメリットがある一方、塀やフェンスで目隠しが出来ない分、近隣住民や通行人からの視線が気になるというデメリットもあります。
壁やフェンスが無く敷地に他人が入りやすいオープン外構は、人感センサー付きのライトや防犯カメラ、チェーンポールや植栽などで防犯対策・侵入防止対策を行うと良いです。
セミオープン外構(セミクローズド外構)
セミオープン外構(セミクローズド外構)とは、建物や敷地の外部空間を、完全に開放されたオープン外構と、完全に閉じられたクローズド外構の中間に位置するデザインのことを指します。
例えば、駐車場や玄関周りなど開放感を出したい一部のエリアをオープンにして、リビング前の庭周りなどプライバシーを確保したい一部のエリアは壁やフェンスで囲むなど、両方の構造を持っているデザインです。
クローズド外構
クローズド外構とは、外部空間が壁やフェンス、屋根などで完全に囲まれているデザインの外構のことを指します。
クローズド外構は、敷地を壁やフェンスで囲むことで敷地の境界線が明確になり、外部からの視線を遮断しプライバシーを守れるというメリットがあります。
外構工事の費用 相場 金額
※素材や大きさ・高さ・広さ等によって異なるため、費用はあくまで目安となります
アルミ製門扉 | 約15~30万円 |
車庫・ガレージ | 約100~300万円 |
カーポート | 約30~100万円 |
玄関アプローチ | 約20~30万円 |
アルミ製フェンス | 約10~50万円 |
木製フェンス(ハードウッド) | 約50~100万円 |
植栽 | 約5~30万円 |
人工木ウッドデッキ | 約20~50万円 |
天然木ウッドデッキ(ハードウッド) | 約50~100万円 |
テラス | 約20~50万円 |
お金をかけない外構 お金のかからない外構
外構の予算が残っていない場合は「最初は何も作らない」
新築で家を建てた場合、建物やインテリアにお金がかかり、庭や外構まで予算が回らない、という事がよくあります。
そんな「外構になるべくお金をかけたくない」「お金のかからない外構は?」とお悩みの方にアドバイスさせていただきたいのは「最初は何も作らないで、1~2年くらい暮らしてみて本当に欲しい物をつくっては?」ということです。
お金をかけない外構、お金のかからない外構とは「できるだけ何も無い、シンプルな外構」
敷地を塀やフェンスで囲うクローズド外構よりは、何も無いオープン外構の方が、塀やフェンスを設置する費用がかからない分お金がかかりません。
表札やポスト、インターホンを設置するために門袖や門柱を設置するよりも、それらを直接家の外壁に取り付けたり、表札やポスト、インターホンが一体となった機能門柱を設置した方が費用は節約できます。
外構は造ればつくるほどお金がかかり、オシャレにすればするほど費用がかさむ
外構業者は一般的に、業者にとって利益になるアイテムをそれが必要な理由とともに売り込んできがちです。その中には無くてもいいものが含まれている場合があり、業者のいいなりに設置すると費用は高くなります。
理想の外構を実現できる余裕のある方であれば心配ないのですが、予算が心配な方や、今なにが必要か分からないという方は、最初は必要最低限のものだけにしておいて、実際に住んでみて、様子をみて、本当に必要なものが何かを見極めるというのも一つの方法です。
実際に暮らしてみると必要な物が分かる
お庭の雑草が嫌だという場合はお庭の雑草対策を。外からの人目が気になるという場合は目隠しフェンスを。防犯やプライバシーが最優先という場合はセキュリーシステムを取り付ける。という風に、気になるポイントが明確になってから、改めて外構工事を検討するという方法もあるのです。
グリーン・パトロールでは、住宅からお庭まで幅広い知識を持つ女性一級建築士が、お客様のニーズに寄り添ったお庭や外構のプランをご提案しますので、お気軽にご相談ください。
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神奈川県厚木市 駐車場拡張工事 カーポート設置外構工事
神奈川県厚木市にお住まいのK様から、お庭の雑草対策と駐車場の外構工事についてご相談をいただきました。
駐車場 カーポート フェンス外構工事施工例
施工前
芝生をやめて雑草の生えないお庭にしたい、主に奥様が使用されている駐車場が狭くて使いにくいため広げたい、カーポートと目隠しフェンスを取り付ける外構工事をしたいとのご希望です。
駐車場 カーポート フェンス外構工事施工例
提案プラン
こちらがご提案した平面プランです。最初は漠然としていたK様ご夫妻のご希望が、グリーンパトロールの女性一級建築士と何度もやり取りを重ねていくうちにどんどん具体化していき、満足のいくタイルテラス案を一緒に完成させることができました。
狭くて使いにくい駐車場は、門の横の植え込みを小さい花壇に作り変えてスペースをあけます。
駐車場 カーポート フェンス外構工事施工例
施工後
こちらは完成写真です。草取りや芝刈りなどのお手入れが大変だったリビング前の芝生のお庭は、美しいタイルのお庭にリフォームしました。
駐車場 カーポート フェンス外構工事施工例
施工後
車のドアを開ける際に用心しないといけなかった狭い駐車場は、植え込みを小さくして花壇に作り変えたので1.5倍の広さになり使いやすくなりました。門から駐車場が小道で繋がったので、行き来もスムーズです。カーポートも取り付けたので、雨の日に濡れることなく車の乗り降りが出来ます。
駐車場 カーポート フェンス外構工事施工例
施工後
そしてもう一か所、リビング前のお庭の先にある広い駐車場にもカーポートを設置しました。
「グリーン・パトロールさんに頼んで良かったです!」と奥様からお褒めの言葉をいただきました。K様ご夫妻にご満足いただけるお庭に仕上がり、大変嬉しく思います。
神奈川県藤沢市 レンガ張りアプローチ 外構工事施工事例
神奈川県藤沢市にお住まいのS様から、お庭のリフォームについてご相談をいただきました。築40年のお宅は、亡くなったお祖父さまから受け継がれたそうです。
外構工事施工事例
施工前
家の中はリフォームされきれいな状態でしたが、庭は当時のままほおっておかれていたそうで、抜いても抜いても生えてくる雑草や、洋風のお宅に合わなくなった、和風の大きな庭石や植木をどうにかしたいとのご相談でした。
外構工事施工事例
提案プラン
こちらがご提案した平面プランです。ご主人が30代で奥さまが20代、お子さんも生まれたばかりという大変若いご一家でしたので、新しい世代のお宅に似合う洋風のお庭に生まれ変わるプランを立てさせて頂きました。
外構工事施工事例
施工後
こちらは完成写真です。お庭の中央に英国風の平板でサークルの広場をつくり、S様ご希望のバーベキューを楽しめる洋風のお庭に変身させました。
またワンちゃんがお庭を自由に走り回れるようにドッグラン仕様にし、お悩みだった雑草も防草シートと砂利で雑草対策しました。
安心のアフターフォロー
グリーン・パトロールの雑草対策工事は、経験と技術のある造園職人が行い、下地の整地から使用する防草シートの品質まで徹底的にこだわっています。
防草技術に自信があるので、施工後万が一防草シートの下や隙間から雑草が生えてくる事があれば無料で対応致します。
ご相談・お見積もりは無料ですし、当社はしつこい営業も致しません。安心してお気軽にご連絡ください。
神奈川県秦野市 門袖ブロック塀修理,フェンス 外構工事施工事例
外構工事施工事例
施工前
埼玉県にお住いのT様から実家のお庭についてご相談をいただき、女性一級建築士が現場調査に伺いました。生前ご両親が住んでおられた神奈川県秦野市のご実家は、今はT様ご夫婦が別荘兼アトリエとして使われているそうで、月に一度一週間程度息抜きにいらっしゃるそうです。
しかし本来なら離れのアトリエで壺を焼いたり絵を描いたりしたかったのに、ほとんどの時間を広いお庭の草取りやたくさんの植木の手入れに費やさねばならず、趣味の時間を過ごすどころかぐったり疲れて帰るという状態が続いておられるとのこと。温泉が近くにある別荘地のお宅なのに、休暇が庭の手入れで終わるなんてもったいないですね。
奥様から門袖の横のブロック塀について「道路側に傾いているけどこのままで大丈夫かしら?」とご相談がありました。確かに道路側に傾き、所々にひび割れも入っています。
このようなブロック塀は、大きな地震が来た際に道路側に倒れる可能性があり、倒れたブロック塀が道路を歩いている人に直撃する事故に繋がる危険性があります。このブロック塀は改修工事を行うことになりました。
T様ご夫婦のご要望をまとめ、女性一級建築士がご提案したプランはこちらです。
外構工事施工事例
提案プラン
こちらはご提案した平面プランです。T様ご夫婦から「人工芝を張りたい」とご希望をいただきましたので、母屋のリビング前には人工芝を張り、それ以外の広いスペースは防草シートと砂利を敷いて雑草対策を行います。
外構工事施工事例
工事中
敷地の境界線にあった朽ちた鉄の外構フェンスは、新しくアルミフェンスに取り換えますが、リビングから見える位置だけ部分的にウッドフェンスを設置することにしました。
こちらのお庭は大変広いため全てをウッドフェンスにすると費用がかかりますが、こうしてリビングから見える部分だけでも温かみのある天然木のフェンスを使うことで良い目隠しにもなりますし、別荘らしい優しい癒しの雰囲気を演出することが出来ます。
ウッドフェンスの材料はハードウッドの「イタウバ」という耐久性の高い木材です。シロアリ等の害虫に強い上、他のウッドデッキ材のように定期的に塗り直しのメンテナンスをする必要がなく、ノーメンテナンスで30年以上長持ちすると言われる頑丈な木材です。油分を多く含んでいるため木肌がしっとりしており、ササクレやトゲが出にくいため、お子さんやペットがいらっしゃるご家庭に特に人気の高いウッドデッキ材です。
外構工事施工事例
工事中
道路側に傾きヒビ割れも入っていたブロック塀は、このまま放置したら大きな地震が来た時に倒壊し、道路を通る人を危険にさらす恐れがあるため補修工事を行います。
傾きの原因は、庭側の土が鉄筋コンクリーと擁壁の上に積まれた普通ブロックを押したためだと思われます。傾いていた黄色い普通ブロックは壊して撤去し、基礎の擁壁部分は鉄筋コンクリート製で丈夫だったため壊さず残しました。既存の擁壁の内側に鉄筋入りの型枠ブロックで新しく擁壁を造り、頑丈な二段構造の擁壁にしました。
外構工事施工事例
工事中
門袖の壁は、板状の自然石を積み重ねて造る小端積みという手法で造られていましたが、ブロック塀に貼り付けていたモルタル部分が経年劣化し石積みが剥がれてしまいました。
普通の外構業者ですと石を合わせて積み直す工事が難しいので、補修せず「古い石だから元に戻りませんね」などと言って、全て解体処分し新しい化粧ブロック門柱を施工しがちです。しかし自然石の小端積みは重厚感と高級感がある立派な物なので、材料を再利用して修復した方が絶対に価値があります。グリーン・パトロールには石工事が出来る造園外構職人がいますので、きれいに修復することができます。
外構工事施工事例
施工後
安全な新しいブロック塀の基礎が出来たら、上に目隠しのアルミフェンスを建てて外構工事が完了です。
外構工事施工事例
施工後
別荘に来る度に草取りに追われて大変だった広いお庭が、美しく生まれ変わりました。広いお庭の全てを雑草対策したので、もう草取りをする必要はありません。
奥様がホームセンターで購入し敷いていたレンガやタイルを再利用しタイルテラスを造った事や、ご主人がDIYで敷いた防草シートを活用して雑草対策を行った事にも大変喜んでいただき、「グリーン・パトロールさんの物を大切にされる気持ちに感心しました!」と仰ってくださいました。
神奈川県鎌倉市 石張り駐車場 外構工事施工事例
鎌倉市のY様から駐車場を兼ねたお庭についてご相談いただきました。
外構工事施工事例
施工前
駐車場兼お庭は土の部分が多く、雑草にお悩みとのことでした。また駐車スペースに余裕がなく使い辛いので、余裕をもって車を出せる駐車場にしたいとのご要望でした。
外構工事施工事例
提案プラン
こちらはご提案した平面プランです。和風と洋風がミックスしたお宅に合うよう、鉄平石(丹波石)を乱張りするデザインにしました。植え込みにライトを設置し、夜は植木をライトアップできるようにします。
外構工事施工事例
施工後
石貼りの駐車場兼お庭が完成しました。土の部分は石張りをしたのでもう草は生えてきません「玄関ホールのタイルに土があがって汚れて困っていたのよ。雨の日は特に。石張りにしたおかげで玄関が汚れなくなって嬉しいわ。」と喜んでくださいました。