藤沢市にお住まいのT様から、お庭のウッドデッキが傷んできたので、修理できるか新しく作り直さないといけないか見て欲しいというご相談をいただきました。
T様邸のウッドデッキはまだ7~8年しか経っていないのに傷んでしまったとのことで、所々穴が空いたり腐ったりしており、体重が重い人が乗ったら床が抜けそうな危ない状態でした。
通常ウッドデッキは、メンテンスをすればウエスタンレッドシダーで15年、ハードウッドなら30年はもつはずです。T様邸のウッドデッキが早く傷んでしまった原因は、ウッデッキの材料にありました。
T様邸のウッドデッキは、耐久性の低いホームセンターで売られている中国の材木で作られていたのです。これらの材木は、高い耐朽性が必要な屋外ではあまり使用しない材料です。
また、そんな耐久性の低いデッキ材を用いていたことに加え、床板の厚みも薄く不十分でした。傷んだ部分を修理してもまたすぐに別の場所に穴が空いたり腐ったりする状況だったので、修理ではなく、丈夫なデッキ材で新しく作り変えることをおすすめしました。
お庭は、芝生に憧れたご主人がウッドデッキ周りに芝生を張っておられましたが、抜いても抜いても生えてくる雑草に困り果て、これを機に草取りしなくて済む、メンテナンスフリーの庭にしたいとのご希望でした。
芝のあった部分にレンガやタイルを敷いて雑草対策を施す方法もありますが、いっそのことお庭全体をウッドデッキにしてはどうかとご提案しました。お庭全体にウッドデッキを張ると、雑草対策になるのはもちろんのこと、お庭をテラスのように広々と使えますし、床下に広い収納スペースを作ることが出来るからです。
ウッドデッキの上にはお子さまの遊具や物置やアウトドア用品が置いてありましたが、床下全体を収納スペースにすれば、これらが全部片付きます。倉庫1個分の荷物が楽々入る広さで、とても便利です。
敷地の端には植え込みがあり、T様が結婚記念日に植えた大切な記念樹などがありました。植え込み部分に草が生えないよう雑草対策を施してそのまま残す方法もありましたが、植え込みの幅が狭いので、落ち葉の掃除をする時、狭いところに手を突っ込んで拾わなければならないので、大変だろうなと思いました。
そこで、植込みの上にもウッドデッキを張って、ウッドデッキの床下から植木が生えるデザインにしてはどうかとご提案しました。落ち葉はウッドデッキの上に落ち、掃除はホウキで掃くだけでいいので簡単です。T様はこれらのご提案をとても気に入ってくださいました。
新しいウッドデッキは、グリーンパトロールの女性一級建築士が設計します。住宅のエキスパートである一級建築士ですが、彼女は植物にも詳しく、既存の植木を1本も切ることなく、どう活かしてデザインするかを考えてくれました。女性ならではのきめ細やかな視点でデザインしてくれ、お客様にも好評を頂いています。
この木は半分枯れかかっていました。風通しのいい場所だったので、きっとこの木は風に弱い種類の木だったのでしょう。この木は風の当たらないところに移植して、元気に復活させたいと思います。
代わりにこの場所にハナミズキを植えることにしました。ハナミズキの花は赤と白があり、春になるとたくさんの花が木を覆いつくします。その姿は桜のように見ごたえがあり華やかで、シンボルツリーにぴったりです。花が終わった後、夏に向け葉が茂ります。
夏は葉が茂り、リビングに日陰をつくるので涼しく過ごせます。冬は落葉するので、リビングにポカポカと暖かな日差しを届けてくれます。
お庭をリフォームする際、植物の適正を見極めることは重要です。木によって日向が好きな種類、日陰を好む種類、風に強い種類・弱い種類などさまざまなので、適材適所に植え替えてあげると良いです。もし植物に詳しくない業者さんだと、伐採を勧めたり新しく買い直す事を勧めますが、グリーンパトロールは植木のプロですので、可能な限り伐採することなく活かします。
こちらがご提案した平面プランです。
工事が始まりました。まず古くなったウッドデッキを解体撤去します。
これまでウッドデッキの外にあった水道は、奥様ご希望の屋外シンク(ガーデンシンク)を作るため、ウッドデッキの下に水道管を通して移動させます。
水道があった場所は日当たりの良い場所だったので、隣家の影で日の当たらない場所にあったバラとフェイジョアをここに移植しました。バラとフェイジョアは日向が好きなのです。
植木は移植するため、根巻きをして準備しています。樹の性質や花の咲く時期を考慮して微妙に移動させます。
傷んだウッドデッキを撤去し、土の状態にリセットしたら、でこぼこにならないよう整地・転圧して、防草シートを張ります。防草シートが敷き終わったら、基礎となる束石を配置していきます。
これは測量しているところです。床の高さを一定に保つようにレベルを出しています。
耐久性のあるデッキ材を用いて、束石と大引きの間の束柱を作り、ウッドデッキの下地を作ります。
手抜きをする業者ですと、安くあげるため、見えない下地部分にSPF材や杉を用いる事があります。耐久性の低い木で作った基礎は、すぐだめになりますし、シロアリもきます。そのため弊社では、見えない部分こそ手を抜かず、強いデッキ素材でしっかり作ります。
こちらは床下収納の扉です。大きく開いて使いやすいよう観音開きの扉を2個所につけます。
植込み部分を覆うように、敷地境界線ぎりぎりまでウッドデッキを張ります。植込みの木はウッドデッキの下からニョッキリ生えてくるデザインです。この穴から水や液体肥料をあげることができます。
半分枯れていた木があった場所には、シンボルツリーのハナミズキを植えました。このように大面積のウッドデッキは、中央部分にシンボルツリーを配置すると空間が引き締まります。
こちらは浴室側になります。浴室の前に木を植えて植栽の目隠しを作ります。日の当たらない場所なので、日陰に強いユズリハを新植しました。
地面は草が生えないよう、土間コンクリートを打ちました。防草シートを敷いて砂利をまく方法もありましたが、ここには排水桝がたくさんあり、砂利だと収まりが悪くなります。またここを自転車置き場にしたというご希望でもありましたので、土間コンクリートを採用しました。ただ、コンクリートだけだと無機質な冷たい印象になるので、レンガでアクセントをつけ、温かみを出しました。
奥様ご希望の屋外シンク(ガーデンシンク)が出来上がりました。バーベキューをする際、野菜やお皿を室内にわざわざ持ち込まずに手軽にここで洗えます。しゃがまず洗えるよう、普通のキッチンの高さと同じにしました。立ったまま洗えるので腰が痛くなりません。
このガーデンシンクは、白いモザイクタイルの手づくり製品です。奥様がインターネットで見付けて購入されたそうで、受注生産品なため取り寄せに1ヶ月かかったそうです。奥様お気に入りのガーデンシンクを取り付けて差し上げたらとても喜んでくださいました。
このガーデンシンクの取り付けで苦労したのは、蛇口の付いた立水栓で、普通の立水栓はこんなに高さがないので既製品が無く、高さを出すため既製品を改造しなければなりませんでした。
改造した部分は、ガーデンシンクの下に台を作って隠しました。この台はウッドデッキと同じ木で作り、統一感を出しました。立ったまま楽に洗い物が出来るよう、奥様のお好みの高さに調節しながら作りました。
蛇口にも特徴があります。通常ですと蛇口は1つだけですが、これには2口付けました。1つには水やり用のホースを繋ぎっぱなしにしておけるので、付け替える必要が無く便利です。
一見すると何もないように見えますが、実はここに床下収納の扉があります。大きく開いて使いやすいよう、観音開きの扉を2個所に作りました。扉を閉じれば床下収納があるなんてわからないほど目立ちません。
床下収納の扉をここにも作りました。この床下収納は、しまい場所に悩むタイヤやアウトドア用品やホースを片付けるのにとても重宝し、みなさんに喜ばれます。
路地庭の入口には、小さなお子さんと、飼っていらっしゃるワンちゃんが勝手に外に出ないよう、門扉をつけました。
この門扉、よく見ると斜めになっているのがお分かりですか?この幅にぴったりの門扉が既製品になかったため、斜めに取り付けたのです。この幅ぴったりの特注品を作る手もありますが、費用は高くなります。人目に付かない裏口でもありましたし、コストパフォーマンスを優先させ、既製品を斜めに付けようとアドバイスした次第です。
お庭の出入り口は、3色のレンガを張っておしゃれにしました。色をグラデーションにして張ると広く見える効果があります。単色だけだと狭く見えるんです。これもちょっとした造園テクニックです。
ウッドデッキの階段は、内側に切り込むデザインにしました。通常、階段は外側に突き出ているものが多いですが、このように内側に作ると、スペースを節約でき、見た目もオシャレになります。
新しいウッドデッキが完成しました。お庭全体にウッドデッキを張ったので、まるでカフェテラスのようにおしゃれです。掃除も落ち葉をホウキで掃くだけで簡単です。
ウッドデッキでバーベキューを楽しむ際は、ガーデンシンクがあるので、部屋の中に汚れ物を運ばずその場でサッと洗え、とても便利です。洗い物をする人もみんなと一緒にいられます。
路地庭もこの通り。草取りの必要がない、メンテナンスフリーのお庭が完成しました。
T様は「すごく良くなったね!最初は芝生にこだわって芝生をひいてしまったけど、最初からこうしておけばよかったよ。」と喜んでくださいました。
「飼っているネコが逃げないようにしたいとも考えているんだ。またグリーンパトロールさんに相談させてね。」とも仰ってくださいました。家族もペットも、みんなが一緒に楽しめるお庭にしたいというT様の思いを、ぜひ今後もお手伝いさせていただきたいです。
グリーン・パトロールの雑草対策工事は、経験と技術のある造園職人が行い、下地の整地から使用する防草シートの品質まで徹底的にこだわっています。
防草技術に自信があるので、施工後万が一防草シートの下や隙間から雑草が生えてくる事があれば無料で対応致します。
ご相談・お見積もりは無料ですし、当社はしつこい営業も致しません。安心してお気軽にご連絡ください。