神奈川県鎌倉市にお住まいのN様から「庭木を切りたい、管理しやすい庭にしたい」というご相談をいただき、住環境アドバイザーのわたくし狩谷昌伸と、一級建築士の資格を持つ女性デザイナーのエノキがお宅に伺いました。
敷地の入口に大きな樹木がありました。樹高30メートル、枝の幅が10メートル位ある大きなヒマラヤスギです。
この大木の扱いに困っておられたN様は、当初「切って処分したい」とのご希望でしたが、切ってしまうのはこの木が可愛そうでしたので、切らずに残して、お庭のシンボルツリーとして活かしてはどうかとご提案しました。
広いお庭には、庭木や植物がたくさん植えてありました。一週間くらい前の土日に、奥様と一緒に剪定や草むしりをされたばかりという事で、こざっぱりときれいな状態でしたが、この前まで、雑草が膝の高さくらいまで伸びて生い茂り困っていたのだそうです。
鎌倉の山の裏側にあるこちらのお宅は、もともとご高齢の方が住んでいたお宅をN様が中古で購入されたそうで、たくさんの植木と放っておいたらすぐ雑草だらけになるお庭の管理をどうしたらよいか悩んでおられたそうです。
玄関へのアプローチの周りも購入した当時はもっと植物が密生していたそうですが、ある程度N様が取り除いたのだそうです。
管理しやすい雑草の生えないお庭にするには、土の部分を極力少なくするのが良いです。方法はウッドデッキ張りや石張り、レンガ張りなど色々ありますが、こちらのお庭は面積がとても広かったので、費用の面を考えコンクリートを打つプランをご提案しました。
こちらがご提案した平面プランです。
ただコンクリートを敷いただけでは冷たい印象になるので、アクセントレンガを加えておしゃれなデザインにします。
また、お庭を楽しめるよう、リビングの前にウッドデッキを作ることもご提案しました。バーベキューをしたり、ビニールプールを置いてお子さんを遊ばせたりと、ウッドデッキがあるとお庭の楽しみ方がぐっと広がります。
工事が始まりました。これは水道管を増設しているところです。
建物のすぐ脇に水道が一つありましたが、それだけではこちらの広いお庭の隅々まで水遣りをするのは大変なので、駐車場の脇にもう一つ水道を作る事になったのです。
もともとあった水道を枝分けして、駐車場の方に20メートルくらい水道管を足して増設しました。これでお庭全体に水遣りをしやすくなり便利です。
雑草を全て取り除き、たくさん植わっていた植木や植物をきれいに整理して、土の状態に戻したところです。
平板が飛び石状に並べてあった玄関アプローチは、新しく作り直します。アプローチの脇に植わっていた木は、別の場所に移動させ、スペースを広げました。
ウッドデッキの下に防草シートを敷いて雑草対策し、基礎を作ります。防草シートには色々等級がありますが、グリーンパトロールが使う防草シートは公共事業でも使われている品質の良い、草が生えにくい強力な防草シートです。
ウッドデッキに用いるデッキ材は、イタウバというハードウッドです。イタウバは原産国ブラジルで古くから船の材料や木の橋などに用いられてきたほど水に強く、耐久性の高いハードウッドです。
ハードウッドというとイペやウリンが有名ですが、イペやウリンはササクレが出やすく靴を履いて歩く屋外のボードウォークには適していますが、家庭用のウッドデッキにはおすすめできません。
イタウバは、木自身が油分を多く含んでいるのでササクレが出にくく、素足や素手でも安心してご利用いただけます。木肌もしっとりとしていて気持ちの良いウッドデッキになります。
また、他のウッドデッキ材でしたら十数年に一度油分を補うメンテナンスが必要ですが、イタウバは油分が多いのでその必要がないので、ノーメンテナンスで30年以上長持ちします。
グリーンパトロールが使っているのは、イタウバの中でも特に油分が多く含まれ耐久性に優れたパラー州産のイタウバなので、更に丈夫です。
ウッドデッキの降り口にはL字型の階段を作ります。この階段はバーベキューなどをする際、テーブルや椅子として使えるので便利です。
ウッドデッキ前は草がはえて管理が大変な場所でしたので、レンガで区切ったかわいいデザインのコンクリート打ちの広場にします。
アプローチとウッドデッキ前のスペースに、砕石を敷いて転圧をかけ地固めし、コンクリートを打つための準備をし終わったところです。
周りに型枠を作ってコンクリートを打つ準備をしています。ずっと長いアプローチをコンクリートでうつことになりますが、いっぺんにコンクリートを打つと割れるので、所々にレンガで伸縮目地をつくります
使用するレンガは、カラフルなオーストラリアンレンガです。和製のレンガは低温度で焼かれているため、水を吸収し冬に凍結して割れるという欠点がありますが、 オーストラリアンレンガは1000度以上の高温で焼かれているので含水率が低く、冬に凍結して割れることがありません。
このあとコンクリートをうって綺麗に仕上げます。
排水桝は、もともとこちらのお宅にあったレンガを活かして、周りに縁取りをしました。
必要な時にメンテナンスが出来るよう、排水桝の上に砂利をまいて仕上げます。
ウッドデッキや広場が外から丸見えにならないよう、生垣を作って目隠しをします。選んだのは5種類の柑橘類の木です。ここに夏ミカン、本柚子、ポンカン、一歳柚子、キンカンと、色んな季節に色んな柑橘類がなる生垣を作ります。
生垣の向こうには、N様からのご希望で自転車置き場を作りました。駐輪所の床にはもともとアプローチで使われていた平板を再利用しました。本来なら捨ててしまう物でしたが、再利用して使ったことで無駄にならずにすみました。
コンクリートの広場が出来ました。コンクリートだけですと冷たい印象ですが、温かみのあるレンガがアクセントになっておしゃれです。
奥様から、家庭菜園が出来るたたみ2畳分位の花壇が欲しいというご希望を頂いていたので、生垣の隣にレンガで囲った花壇を作りました。30センチの深さまで培養土を入れたので、野菜がよく育ちます。
レモンの木は移動せずもともとあった場所に残しました。このレモンは背の高さが2メートルくらいあるのですが、これくらいの大きいレモンの木は移植すると枯れる可能性があったので、動かさずこの場所に残しました。アプローチはRの形でレモンをよける形にデザインしました。
たくさんの木や植物でごった返していた植込みもすっきりしました。
土の部分には全て防草シートを敷いて雑草対策してから砂利をまきました。これで草取りに悩まされる心配はありません。
普段使う駐車場とは別に、車が2台ほどとめられる臨時駐車場を作りました。
砕石舗装だけですと強度が足りず、タイヤが通る場所がへこんで轍が出来る可能性があるので、タイヤが乗るスペースにコンクリート舗装をして頑丈にしました。
これで来客時等、普通の駐車場に車が入りきれなくなっても、お庭の中に入ってこの臨時駐車場に車がとめられます。全面コンクリート舗装するより費用がかからない、おとくな設計です。
お庭が完成しました。たくさんの植木や植物で埋め尽くされていたお庭がスッキリきれいになりました。もう草取りで悩まされる心配もありません。
冷たい印象になりがちなコンクリートの広場とアプローチは、明るい色のアクセントレンガで、温かみのある可愛い雰囲気になりました。
ウッドデッキも完成しました。こちらのお宅のリビングは床が高いので、これまでは庭に下りる際には玄関から出て来ていましたが、このウッドデッキがあればリビングから直接お庭に出れます。リビングからお庭に自然に出て行けるウッドデッキは、建物とお庭を一体化するのでおすすめです。
ウッドデッキはお子様の遊び場としても最適です。夏はビニールプールを置いて水遊びする姿をリビングから眺めることができます。ステップに腰掛けて花火をしたり、ステップをテーブルや椅子代わりにバーベキューを楽しんだり、お庭で楽しく過ごすことができます。
また、このウッドデッキはノーメンテナンスで30年以上持つハードウッドのイタウバで作りましたので、トゲやささくれの心配なく、素足で気持ちよく歩いていただけます。さらにパラー州産なので耐久性に優れています。
ウッドデッキから駐車場方面を眺めたところです。ウッドデッキの材料でパーゴラを作りました。パーゴラがお庭への出入り口の目印になっています。
このエゴノキは、もともとこの場所にあった物です。買えば高価な年期の入ったエゴノキでしたし、別の場所に移植すると枯れる可能性もあったので、そのままこの場所に残しました。根の周りには防草シートを敷いて上に砂利をまいたので、草が生える心配はありません。
外からお庭の中が丸見えにならないように、お庭と自転車置き場の間に植栽の目隠しをしました。
夏ミカン・本柚子・ポンカン・一歳柚子・キンカンの5種類の柑橘類を植えたので、色んな季節に色んな柑橘類を収穫して楽しめます。
臨時駐車場も作ったので、通常の駐車場がいっぱいになったらこのスペースにとめることができます。
最初N様から「伐採して欲しい」と言われていたヒマラヤスギは、この道40年の熟年職人が上まで登って危険を冒しながらも一生懸命剪定したので、立派なシンボルツリーになりました。これくらい剪定しておけば当分は手入れの必要がありません。
草取り不要の、管理が楽なお庭が完成しました。コンクリートなので掃除もホウキでさっと掃けばいいのでとても楽です。
コンクリートだけですと冷たい印象になりますが、カラフルなオーストラリアンレンガでアクセントを付けたので、温もりある雰囲気に仕上がりました。
「草だらけで困っていた庭がきれいになって良かったです。子どもがまだ小さくて、庭の手入れをする余裕がなかったので草だらけになっていましたが、もうその心配もしなくていいので嬉しいです。」とN様は喜んでくださいました。
また「リビングからウッドデッキに、スリッパですぐに出られるのがいいですね。リビングが広くなったような気がします。」と喜んでくださいました。これまではお庭をただ眺めるだけの使い方でしたが、ウッドデッキでお庭が家族の憩いの場になりました。」と仰ってくださいました。
「邪魔だと思っていたヒマラヤスギの大木を、我が家のシンボルツリーとして活かしてくれた狩谷さんのアイデアは凄いと思いました。こうして綺麗に剪定してもらったヒマラヤスギを改めて見ると、残して良かったと思います。なんだか愛着を感じます。」と喜んでくださいました。
伐採して処分してしまいたいと思っていた大木も、うまく剪定すれば立派なシンボルツリーとして活かすことができます。
大きすぎて持て余している木や、管理が大変で困っておられるお庭がありましたら、グリーンパトロールにご相談ください。
グリーン・パトロールの雑草対策工事は、経験と技術のある造園職人が行い、下地の整地から使用する防草シートの品質まで徹底的にこだわっています。
防草技術に自信があるので、施工後万が一防草シートの下や隙間から雑草が生えてくる事があれば無料で対応致します。
ご相談・お見積もりは無料ですし、当社はしつこい営業も致しません。安心してお気軽にご連絡ください。